勃起がおきるかどうかは、性行為におよぶときにおける心身の調子によっても決まります。
もし全く勃起しない、あるいは十分に陰茎が膨張しない状況が長く続いている場合は、勃起不全の症状が出ている可能性があります。
勃起不全とは
勃起不全とは、性的興奮による陰茎の膨張がおきない、あるいはおきても長時間維持できず、満足に性行為を行うことができない状態を指します。
英語圏ではErectile Dysfunctionと呼ばれており、各語の頭文字をとった「ED」が略称として広く定着しています。
勃起不全という言葉だけを見聞きすると「勃起ができない症状」と解釈されがちですが、勃起しても性行為を終えるまで十分な硬さを維持できない状態もEDの症状に含まれます。
心当たりがある場合はセルフチェックをしてみよう
勃起不全の症状がどのようなものか知ったところで、心当たりがあるようなら一度セルフチェックをしてみましょう。
おすすめのセルフチェックの方法は「IIEF(国際勃起機能スコア)」と呼ばれるテストを受けることです。
このセルフチェックの方法は、5つの質問に対して最も当てはまる答えを選び、各項目に割り振られている点数の合計でEDの症状が出ているかどうかを調べることができるというものです。
IIEFは実際に問診で症状の診断を行うのにも用いられており、結果の信頼度は高いです。
ただし、セルフチェックできるのは症状の有無までであり、進行度のセルフチェックはできないことには留意しておきましょう。
勃起不全は年齢に関係ない
男性は年齢を重ねると性行為をする頻度も少なくなり、性機能も低下していくため性機能障害を抱えやすくなりますが、EDは加齢以外の原因でも起こる症状であり、年齢は関係ありません。
EDは加齢以外でも、過労やストレスなどといった精神的な症状が重くなったり、陰茎の膨張・収縮のプロセスに関与する血管や神経などに異常が生じたりすることでも発症します。また、EDは医薬品の副作用として発症する場合があるので注意が必要です。
そのような製品には、添付文書に勃起不全の症状が起こることがある旨が記載されているので、使用を始める前に必ず確認しておきましょう。
これって勃起不全?症状別の疑問
勃起不全は医学的な定義が曖昧であるため、症状だけを見て個人で判断することは難しいです。
例えば、性行為で陰茎は十分に硬くなるまで膨張するが、射精まで到達しない状況が何度も続いているといったケースは、EDには当てはまりません。
理由は勃起自体が正常に行われているためで、性行為の方法を変えるといった工夫をすれば射精が起こる可能性があるからです。
しかし、膨張した陰茎の硬さが不十分だったり、硬さを短時間しか維持できずに萎えてしまったりする状況が続く場合は、男性器の機能不全が起きている可能性があります。
その場合は、医師に診断してもらうことで治療が可能になります。
おわりに
勃起不全(ED)には陰茎が膨張しない症状だけでなく、硬度不足や中折れも含まれます。
医学的定義が曖昧であることから、陰茎の状態を見るだけではセルフチェックをするのは難しいでしょう。
その為、IIEFをはじめとする信頼度が高い方法を使ってセルフチェックを行ってみると良いでしょう。