ED治療薬には、最初に開発されたバイアグラとそれに続いたレビトラ、シアリスの3種類があります。この中でシアリスは、欧米では「ウィークエンドピル」(週末に飲むお薬)と呼ばれて人気があります。
この記事では、なぜシアリスにこのようなニックネームがついたのか、どんな特徴があるお薬なのかについてお話します。
シアリスは効果が約36時間持続する
バイアグラもシアリスもPDE5阻害薬と呼ばれる同じ作用を持つお薬ですが、大きな違いは「効果の持続時間」です。個人差はありますが、バイアグラが約4時間なのに対して、シアリスは約36時間効果が持続します。
お薬の効果は、代謝・排泄によってお薬の成分の血中濃度が下がるにつれてなくなります。シアリスはバイアグラに比べて血中濃尾の下がり方が非常にゆっくりなのです。
シアリスが「ウィークエンドピル」と呼ばれるのは、金曜日の夜に服用すると日曜日の朝まで効果が持続するからです。週末をほぼカバーする、頼りになるお薬というわけです。
服用のタイミングを気にしなくてよい
ED治療薬は服用するタイミングに気をつける必要がある、という常識がシアリスの登場によって変わりました。ベッドインのタイミングを見計らって服用するわずらわしさから解放されたのです。
「性行為の前に飲む」ということに気恥ずかしさを感じるシャイな男性にとっても、シアリスはメリットがあります。デートのときに携帯しなくても、家で服用しておけばよいというメリットもあります。
食事との関係を気にしなくてよいのが大きなメリット
服用のタイミングでも、とくに食事との関係を気にしなくてよいのがシアリスの大きなメリットです。
バイアグラは満腹のときに服用すると吸収率が下がって効果が低下しますが、シアリスはバイアグラほど食事の影響をうけません。
ただし、シアリスも空腹時に使用する方がベターなので、わざわざ食後に服用するのはおすすめできません。
空きっ腹でセックスするのは好まない人が多いでしょうから、食事の後のベッドインが普通でしょ
う。バイアグラの場合は、服用―食事―性行為の間隔をあまり長く取れないので、あわただしさを感じる場合があります。
その点シアリスなら、空腹時に服用しておけば、ゆっくり食事をして、食後の会話も十分に楽しんでから、という余裕があります。
シアリスを服用するときの注意点
長時間持続型のシアリスは、効き始めるのもゆっくりです。個人差はありますが、効果が出るまでに服用から1~2時間かかります。バイアグラの30分に比べるとかなりスロースターターだと言えるでしょう。
ED治療薬はどれも、1回の服用から次の服用までは24時間空けなければなりません。シアリスは24時間後も効果が持続していますが、次の1錠の服用が可能です。効果がなくなる前の服用によって「積み増し」の効果が期待できます。
シアリスは副作用も穏やか
個人差がありますが、ゆっくり効果が現れるシアリスは、副作用も穏やかです。ED治療薬には血管の拡張作用による頬の紅潮、目の充血、頭痛などの副作用があります。これらの副作用は服用に慣れるにしたがって軽減しますが、シアリスはバイアグラやレビトラに比べて発現率は低く、穏やかです。
おわりに
日本ではバイアグラが知名度、処方数ともにNo.1ですが、世界市場ではかなり前からシアリスがトップシェアになっています。シアリスには長時間型によるメリットが数多くあるので、ライフスタイルに合わせて活用されることをおすすめします。